- 不動産会社向け
インフォニスタ利用法 ― 不動産会社編 Vol. 9
【応用編】募集区画・業種が複数ある際、募集面積を正しく登録できていますか?
公開日:2021年12月7日
一棟物件やSC(ショッピングセンター)物件など、分割可能な区画の物件登録や、募集区画が複数あるときの登録など、適切にできていますか?
インフォニスタ会員の方から寄せられるお困りごとに、次のようなものがあります。
─ 募集面積の正しい登録の仕方が、わからない…。
特に、ショッピングセンターなどの商業物件は、フロアや区画によって募集業種が異なる場合があり、適切に登録しないと、ターゲットのテナントさんにオファーが正しく届かないことも。
─ これって、大きな機会損失よね。もったいない!!
今回も、やっぱり、はるこは燃えています。はるこのアドバイスに耳を傾け、インフォニスタを活かしきるコツ、しっかりと掴んでいきましょう。
INDEX
“募集面積パターン”を適切に登録して、
テナントとのマッチングの精度を高めていこう!
“募集面積パターン”は全て登録! それが大原則です
ポピーンというエレベーターのチャイム音を背後に置き去りにして、はるこは小気味良い足取りで、ダークグレイのフロアマットが敷き詰められた共用廊下を進んでいく。
ここは、都内にあるオフィスビルのワンフロア。
『SCファシリティーズ』と書かれたプレートのすぐ脇で、ひとりの男性が、はるこを笑顔で迎えてくれた。
こんにちは! お待ちしていました。さ、こちらへどうぞ
今回、はるこが訪ねたのは、一棟商業ビルや商業施設などをメインに扱う、管理会社『SCファシリティーズ』。その若手社員の設楽さんだ。設楽さんは、気さくに雑談めいたことを話しながら、はるこをミーティング用の一室に案内してくれる。
一通りのあいさつを済ませると、設楽さんは、『実は…』と、にわかに表情をくもらせて、はるこに、テナントからの反応が良くない、という悩みを打ち明ける。
…なるほど。ちなみに設楽さん、普段、募集内容を登録する際、“募集面積”については、具体的にどんなふうに登録していますか? 例えば、『300坪・3分割OKの区画』の場合なんかは?
そうだなあ…。300坪の広さがあるんだから、そのまま『300坪』と入力しているんですけど。あれ、間違っていますか??
いえいえ、決して間違っているというわけではないんですけが、入力の仕方によっては、もっと多くのテナントさんとマッチングできるのになーって
えっ? そうなんですか! ぜひ、その登録のコツ、教えてください!
【説明しよう!】
“募集面積パターン”は、可能な限り入力すべし!
テナント会員とマッチングする可能性をより広げていくためには、募集可能な“面積パターン”を可能な限り登録すること。これ、大原則です!
“面積パターン”というのは、『分割可能な坪数』や『組み合わせ可能な坪数』など、募集区画内でリーシングし得る面積のバリエーションのことです。
具体例を出した方がわかりやすいでしょうか。
なるほど! そっかあ、せっかくのテナントさんとの出会いの機会を…、もったいないことをしてたなあ
でも、それに気付けたんですから、OKですよ!! あとは、丁寧に“募集面積パターン”を場合分けして全て登録するだけで良いんですから、もう大丈夫ですね
どうする? 区画ごとに業種の指定がある場合
“募集面積パターン全登録の原則”を覚えてもらった設楽さんに、次の質問です。ある商業ビルの中の複数区画を募集登録する際、区画ごとに業種の指定があった場合、どんなふうにオファーを出していますか?
えーっと…
あ、わかりにくいですよね。では、具体的に…、
■募集物件の面積
1階=50坪、2階=30坪(商業ビルを想定)。
■業種の指定
1階=飲食受け入れOK、2階=飲食NG(サービス業のみOK)。
という場合で考えてみましょうか
今までのぼくなら、1階と2階をまとめてオファーしてしまうところだけれど…、ちゃんとパターンに分けるんですよね。じゃあ、1階と2階を別々に募集登録して…、
・1階50坪、飲食OK
・2階30坪、飲食NG
で、それぞれオファーする、かな?
設楽さん、すばらしい!! それぞれ業種を分けてオファーする。その通りです! この場合、1階と2階をまとめてオファーしてしまうと、2階の飲食NG物件の情報も飲食テナントさんに送られてしまいますからね
ああ、よかった。あってた(笑)!
ちなみに、1階、2階ともに募集業種が同じ、または一括貸しOKな場合は…?
まとめて登録してOK!
完璧です!!
【復習しよう!】
図を見て復習! 分けて登録? まとめて登録?
さて、図を交えて復習してみましょう。
まとめると…、区画ごとに業種の指定がある場合は、同じ物件であっても、分けて物件登録すべし! ってことですね
はるこさん、ありがとう! そうやって、それぞれのケースに応じて、物件・区画を丁寧に登録していけば、よりマッチしたテナントさんへ物件オファーを届けることができる、というわけですね!
はい、その通りです! 今回は商業ビルを例に取りましたが、ショッピングセンターについても、同じ考え方で登録してみてくださいね!
今回の登場人物
インフォニスタ社員
はるこ
インフォニスタ入社3年目。25歳。若手ながら、インフォニスタの立ち上げに関わった。より多くの不動産会社さんに、素敵なテナント会員さんとの出会いが訪れるよう、東へ西へ、全国の不動産会社さんの元を訪ね歩いて、インフォニスタの活用法を伝えている。実は、最近ガンプラにハマっている。
SCファシリティーズ
設楽さん
一棟商業ビル、商業施設などを扱っている管理会社「SCファシリティーズ」に勤務。新卒から入社して7年目になり、店舗物件の扱いにはだいぶ慣れてきたと手応えを感じている。インフォニスタのサービスをフル活用しようと、意欲は満点。でも、ちょっとそそっかしいところもある。